[ブログトップ固定]著書の正誤訂正

著書にいくつかの誤記がありました。お詫びします。2019年出版の『動物心理学』は[こちら]、2020年出版の『学習と言語の心理学』は[こちら]に正誤訂正をまとめてあります。ほかにも不適切箇所や分かりづらい点がありましたら、お知らせください。上記の正誤表の記事に追記し、増刷時には修正します。

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Physiology & Behavior誌に論文掲載

BptopPhysiology & Behavior誌の第261巻(20233月発行)に下記論文が掲載されます。電子版ではすでに出版され、[こちら]から要旨が読めます(同誌購読機関では本文も読めます)。なお、本日から50日間は[こちら]から無料で本文が読めます。

ラットは嘔吐できませんが内臓不快時にはカオリン(陶器材料となる粘土鉱物)を食べる習性があります。しかし、カオリン以外の鉱物を食べるかどうか吟味されていませんでした。そこで、本論文は3つの実験で、カオリン、石膏、石灰の摂取量を比較しました。実験1では塩化リチウム(内臓不快を引き起こす薬物)を注射されたラットが、カオリンだけでなく石膏も食べることを、カオリン群と石膏群の2群実験で示しました。ただし、カオリン群のほうが摂取量が多いという結果でした。実験2Aでは塩化リチウムを注射されたラットが、石膏だけでなく石灰も食べることを、石膏群と石灰群の2群実験で示しました。ただし、石膏群のほうが摂取量が多いという結果でした。いっぽう、シスプラチンを内臓不快を引き起こす薬物として用いた実験2Bでは、石膏群で摂取量増加が見られましたが、石灰群では注射による摂取量変化はありませんでした。以上の結果から、内臓不快感の検出にはカオリンが最適で、石膏は次善、石灰はあまり有用ではないと結論しました。

Nakajima, S. (2023). Pica caused by emetic drugs in laboratory rats with kaolin, gypsum, and lime as test substances. Physiology & Behavior, 261, 114076.

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卒論発表会

Cimg0103 Cimg0108 Cimg0109 中島ゼミの卒論発表会を1月7日(土)に行いました。今年は卒論提出者14名のうち2名が体調不良で欠席となりましたので、12名の発表でした。開始は昼12時半、終了は午後4時半過ぎで、その後に3年生と4年生の交流会を40分ほど持ちました。

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『臨床心理学スタンダードテキスト』

618751『臨床心理学スタンダードテキスト』(岩壁茂ほか編、金剛出版人、2023年2月刊、税込16,500)が出版されます。「認定心理師時代を迎えた臨床心理学の新基準スタンダード」を謳う教科書で、多くの学者が結集して制作されています。目次と執筆者は[こちら]を参照。私は、2節から構成されている第8部「学習・言語心理学」の第1節「行動変容プロセス」を執筆しました。臨床心理学徒に読んでもらえるように書きました。

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カンボジアへ地雷探知ネズミを見に行く

Img_1227-2 十数年前(2010年3月)に、タンザニアのモロゴロ市にある地雷探知ネズミの訓練施設を訪問しました(そのときの日記は[こちら])。国際NPO団体APOPOが行っているアフリカオニネズミによる地雷探知(と結核菌検出)のオペラント条件づけによる弁別訓練のようすを見学したのですが、このプロジェクトは順調に進み、現在はアフリカだけでなく東南アジアでも進められています。東南アジアでの拠点はカンボジアのシェムリアップ市にあります。12月26~30日にカンボジアへ家族旅行をした際、同市にあるアンコールワットを観光したおりに、その近くにあるAPOPOビジターセンターを訪問しました(12月27日)。カンボジアで活躍したマガワという名のネズミが2022年1月に亡くなった際にはCNNなどで大きなニュースになりました。さて、ビジターセンターのガイドの説明によれば、カンボジアなどで活躍するネズミもすべてタンザニアで生まれて訓練を受け、派遣されてくるのだそうです(現地では復習訓練のみ)。

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2022年度卒論発表会案内

2022年度の中島ゼミ卒論発表会を以下のように開催します。
ゼミ生以外の学部生・院生、卒業生の聴講も歓迎します(途中入退場可です)。

日時:2023年1月7日(土) 12:30~17:00(開場11:00)
 ※開始時刻を30分遅らせました。
会場:文学部本館4号教室(本館は正面玄関が開いています)
 ※会場近くの他教室では片山ゼミの卒論発表会が開催されていますので、間違えないようにしてください。
発表タイトル
 *文字数を揃えるためタイトルを変更している場合があります。
 *以下は発表順ですが、当日は諸事情で前後するかもしれません。
・ラットはどのイモが好きか―摂食選択実験から―
・ラットにおける中毒他個体効果
・ラット・マウスにおける辛味嫌悪学習
・ハンドウイルカの鏡映像自己認知―鏡呈示時の行動推移―
・ハンドウイルカにおける吐き戻し行動の持続的な低減策の検討
・ミナミアメリカオットセイの課題学習と性格
・ターン行動におけるラテラリティは自覚的?利き手は要因となるか
・道路の動画により喚起される事故の不安―4種類の事故別の検討―
・時間的切迫感が時間評価に及ぼす影響
・配色の違いが国旗の印象に与える影響
・シャツのロゴの大小に対する選好に影響する要因についての検討
・コブヒトデにおける試行錯誤学習-脱出行動を指標として

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『あなたと動物と機械と』

Lestel慶應義塾大学名誉教授の渡辺茂先生から『あなたと動物と機械と』(ドミニク・デステル(著)、渡辺茂・鷲見洋一(監訳)、ナカニシヤ出版、2022年11月刊、税別3000円)をいただきました。 哲学的動物行動学を唱えるフランスの哲学者の本の邦訳です。何度か来日して、渡辺先生の関係するシンポジウムにも登壇しているそうですが、私は不勉強でこの方については存じ上げませんでした。ヒトと動物の関係学や種を超えての共感について考える際に、参考になりそうです。「ですます」調で訳されているのでとっつきやすそうです。

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日本基礎心理学会第41回大会

Img_1169 日本基礎心理学会第41回大会が、2022年12月2~4日に千葉大学で開催されました。私は2日目の12月3日から参加しました。この学会も3年ぶりの対面大会です。私は2日目に「悪心を感じたラットはどんな土を食べるか?―2種類のカオリンと1種類のゼオライトの比較―」というポスター発表を行いました。3日目には月卒業の李夢巍さんが「ラットの味覚嫌悪学習における性差」、4年生の奥田研志さんが、「水溶性唐辛子を用いたラットの辛味嫌悪学習課題」と題するポスター発表を行いました。彼らは初めての学会発表ですが、駒澤大学名誉教授の小野浩一先生をはじめ多くの方が聞きに来てくださり、有意義な大会参加になったようです。

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日本動物行動学会第41回大会

Img_1155 Img_1150 日本動物行動学会第41回大会が、2022年11月22日(火)~24日(木)に福岡県春日市のクローバープラザで開催されました。私は祝日である23日(水)のみ参加しました。3年ぶりの対面学会で、ポスター発表ではなくすべて口頭発表であったため、多くの方が熱心に発表を聞いていました。ただ、2会場での同時進行でしたので、興味があっても見られなかった発表があったのは残念です。自分や指導学生の発表はなく、研究情報の収集と、新会長となる中田兼介先生(京都女子大学教授)へのご挨拶が参加の主目的でした

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『心と脳』(認知科学2)

Ninchikagakukoza名古屋大学の川合伸幸先生から『心と脳』(川合伸幸・編、東京大学出版会、2022年10月刊、税別3200円)をいただきました。全4巻をなす認知科学講座の2巻目という位置づけです。14ページに及ぶ編者「序」はよく練られた内容で、認知科学と脳の関係に興味のある人は必読です。生得的・習得的恐怖の脳機構を紹介した第2章など、勉強になる内容がたくさん含まれていました。

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『ドムヤンの学習と行動の原理』

Domjang近畿大学の漆原宏次先生から『ドムヤンの学習と行動の原理[原著第7版]』(M・ドムヤン著、漆原宏次/坂野雄二・監訳、北大路書房、2022年10月刊、税別7200円)をいただきました。英米圏の学習心理学教科書として、日本でよく知られているのは邦訳のある『メイザーの学習と行動』ですが(私も好意的書評を書いています)、他にもドムヤン、カタニア、リーバーマン、バウトンなどの教科書もよい本です。今田寛先生はドムヤンの教科書を一押ししていました。その最新版が今田先生の弟子の漆原先生が監訳者に加わって邦訳出版されました。中島ゼミOBの永石高敏君(帝塚山大学講師)も一部を翻訳しています。ざっと見た限りでは良訳です。なお、この本の出版に際して思ったことをエッセー(書評ではなく)として書きました。近く発行される日本行動分析学会のニューズレター秋号に掲載される予定です。

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